近年、合格率が30%台まで落ち込んでいるという衛生管理者。
50人になったばかりの企業では、衛生管理者の資格保有者がいないケースもあるかと思います。
さて、今回は衛生管理者がいない事業場はどうなるのか、罰則はあるのか、資格はかんたんに取得することができるのか、調べてみましたのでご参考ください。
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衛生管理者がいない場合
衛生管理者がいないままでもよい。残念ながら、そういうことはありません。
選任すること以外の選択肢がないことを先ず初めにお伝えしなければなりません。
衛生管理者の選任は、労働安全衛生法第12条で定められておりますので、会社は選任する義務があります。
選任すべき事由が発生した日(労働者が50人になった日)から、14日以内に選任しましょう。
衛生管理者がいない場合、外部から雇うことはできる?
できません。
50人以上の労働者を使用する事業場は、その事業場専属の衛生管理者を選任しなければなりません。
専属=社員となります。
衛生管理者がいない場合の罰則は?
企業は50万円以下の罰金に処するという罰則が、労働安全衛生法第120条で定められています。
しかし、罰則をもとめられるのは、何年も放置して、繰り返し指導されても改善されない悪質な企業のみです。
知人に労働基準監督官がおりますが、処罰されたケースは聞いたことがないと言います。
企業は、衛生管理者を14日以内に選任してから”遅滞なく”所轄労働基準監督署へ選任報告書を提出する義務がありますが、
実務的には2~3か月程度遅れてしまっても、罰則を求められるケースはほとんどないとのことですので、50人以上になってからでも良いので、従業員に衛生管理者の資格を取得させてください。
衛生管理者の資格難易度は?
近年はとても難化しております。かつては50%。過去問だけやればなんとかなる試験でしたが、
直近の合格率は30%後半まで落ち込んでいます。
試験会場では、2回、3回と複数回受験しているという方もたくさんいらっしゃいました。
毎月のようにやっている試験ですので、いつか受かれば良いや、という感覚で受験していては受かりません。
対策をして、しっかり勉強しなければなりません。
衛生管理者の最も効率よい勉強法
最も効率が良いのは、資格の学校や講習センターへ通うことです。
googleで「衛生管理者 講習」と検索すれば、たくさんでてきます。
なぜ、学校に行くことをおススメするのかというと、衛生管理者試験の勉強範囲が非常に広いからです。
市販のテキストを300ページ以上にも及ぶ分厚いものでできており、これを真面目に全て勉強していたら、60時間以上、少なくとも2か月近く時間を要してしまいます。
しかし、講習センターへ行けば、
この勉強量が3分の1で済みます。
市販のテキストは300ページほどありますが、資格学校(講習センター)のテキストは80ページほどしかありません。
なぜこのようなことが可能なのか。
それは
講習センターの社員が、定期的に試験調査に出向いており、試験に出た問題をもとにテキストや演習問題を作っているからです。
衛生管理者試験合格までのスケジュール
講習センターで受講すれば1か月で十分です。
例えば、
11月1日に試験があるとすれば、
10月3日、4日に講習を受講する。その後、試験まで毎日1.5時間勉強する。
これで、ほぼ確実に合格するかと思います。
講習費用は、テキスト代込みで20,000円~30,000円となかなか高額ですが、勉強時間が3分の1で済み、ほぼ確実に合格できるので、間違いなく効率が良いです。
まとめ
この記事を読まれている人事総務のご担当者様、社長様、
残念ながら、「衛生管理者がいないままでもよい」ということはありません。
しかし、衛生管理者資格は、講習センターなどを利用すれば、最短で1か月で取得することができます。
会社で費用を負担いただき、従業員に取得させてください。